最初の定期検診 [癌と経過]

 診察室に向かう時はいつも、敢えて階段を使う。前回来た時と、良くも悪くもどのくらい体調が違うものか、足取りで確認するためだ。
今日の足取りには力があった。順調に回復しているといえよう。
 受付の方に挨拶をする。
「おはようございます。」
「あ、もう一か月ですか?変わりないですか?」
「えぇ、ちょっと〇〇が〇〇でね。」
「あら。それは先生にお伝えしてくださいね。」
 診察室に入るやいなや、気になることを一気に訴えた。傷口のみではなく、放射線治療を受けた領域が結構な熱を持つこと。皮膚のかゆみが酷いこと。
 回答は明確だった。放射線を当てることによって、患部が火傷をしたようになっている。これにより汗腺がふさがって汗が出ない。発汗による体温調整ができないため、熱がこもるのだと。皮膚のかゆみは汗が出ないので乾燥するからということだった。
人間の体ってすごい!!
 体調の回復に合わせてウォーキングや軽い筋トレを始めていて、その後にひどくなるのが常だったので、説明を聞いてやっと腑に落ちた。納得すればこっちのもんというところで、一気に元気になった。現金なものである。
「皮膚は少しずつ良くなりますが、完全に元には戻りません。」と、申し訳なさそうにドクターが仰る。
「あ、それは全く気にしていません^^。原因が判ったらそれでいいんです。内的な要因があって発熱しているのではと、実は気が気じゃなかったんです。」

看護師さんから「冷やしてくださいね。あと、保湿も。」と指示を受けて、明るく「はーい」と返事をして帰ってきた。あとは日にち薬。よしよし。


nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。